お知らせ

「雨漏り」を考える

2024.09.18

雨漏りと散水検査

今回の台風10号の長雨で「雨漏り」のご相談を多くいただいております。

弊社では今まで「雨漏り」は、ほぼ勘に頼って修繕してきました。

建築板金業一筋94年、そこそこの経験と知識の蓄積で、

雨漏りが止まる時も少なからずあります。

けれど残念ながら、止まらない時も正直あります。

雨漏りが止まればいいのですが、止まらない場合は、

お客様からすれば、結果を得られなかった工事にお金を支払うのは微妙ですし、

弊社にとっても、お役に立てずにお金を頂くのはどうにも居心地が悪いです。

かといって、工事をした以上、無料というのは経営的に成り立ちません。

 

「雨漏り」修理は「散水検査」が必須ですが・・・

散水検査

「雨漏り」を止めることは、多分一般の方が考えるより奥が深く難しいです。

本来、そもそも勘に頼った雨漏りの修繕工事は行うべきではなく、

雨漏り診断士の講習でも「雨漏り」は、きちんと散水検査を行い、

雨漏りの原因箇所を突き止めてから施工する事が必須とされています。

 

そうは言っても 結構、厄介な「散水検査」

ちなみに「散水検査」とは、怪しい所にシャワーで水を掛けて、

雨漏りを再現し原因を突き止める調査です。

言うは易しですが、散水検査は、1ヶ所に10~30分程散水し、それが数か所にも及びます。

散水する場所の選定や、散水する順番も重要で、どちらも知識と経験を要します。

そして、高所の場合は、ハシゴにつかまっての散水は危険を伴う作業ですし、

ハシゴが届かない高所や、ハシゴが立て掛けられない場合は、

足場を組んで散水することになります。

通常2人で2時間から半日くらいかかります。

散水検査の費用は、Webで検索すると5万円~10万円(+足場代)この位が相場のようです。

このように散水検査は費用も手間もかかってしまいます。

 

高所作業

 

「経験 + 勘」 VS 「散水検査」

実は正直に申し上げると、弊社でも過去に3万5千円で散水検査を実施したことがあります。

けれど多くのお客様は、「そんな面倒なことはやらなくていい」「勘で充分・・・」

「100%雨漏りが止まらない可能性も重々承知した」と。

弊社にとっても、正直な所、散水検査は少々厄介な作業なので、渡りに船です。

屋根・外壁一筋 94年で経験や知識もあるという自負や、

勘でもそこそこ雨漏りは止まる・・・こともあるので、

少しうぬ惚れ、調子に乗り、雨漏りを甘く見ていました。

それで、おきて破りを承知で、勘に頼った雨漏り修繕をしてまいりました。

けれど、雨漏りが止まらなかった時、まれではありますが、工事代金を頂けなかったり、

幾度も説明したつもりでも「雨漏りが止まってないじゃないか!」と怒られたり、

夜中に呼び出されたこともありました。

ここに、勘に頼った雨漏り修理の限界を感じました。

 

「散水検査」の費用

雨漏り修繕費用

 

過去、散水検査を、 3万5千円で承ったことはすでにお話ししました。

実際、愛知県内の知り合いの板金店も、35,000円で散水検査を行い、

需要もあり、お客様にも喜ばれているというお話を聞きました。

また、他県の同業者は、特殊機器を使った散水検査で、木造住宅一軒家なら15万円だそうです。

ほとほと雨漏りで困っている方は、他県からでも需要があるとのことでした。

散水検査の相場の5万円~10万円というのも、2人で2時間から半日かかるということや、

危険な作業を伴うこと、専門知識や経験が必要ということを考えると、

業者側からすれば、妥当な費用だと思います。

それでも、散水検査は、雨漏りを止める工事ではなく、雨漏りの原因追及のための費用なので、

お客様からすると、相場の5万円~10万円というのは違和感がある金額なのかもしれません。

また、他県や他地域においてはいざ知らず、少なくてもこの地域においては、

相場より少し安い3万5千円でも躊躇してしまう金額だということを過去に学びました。

 

「散水検査」の費用、その2

それで、このような経過を真摯に受け止め、社内で再度検討した結果、

最終的に、赤字必至ですが、1万5千円まで価格を下げる決断をいたしました。

雨漏り修理は、勘に頼った工事でも雨漏りは止まるかもしれません。

けれど、止まらなかった場合は、再び工事・・それでも止まらなかったらまた工事・・

そんな可能性も無いわけではありません。

他県の同業者さんの、特殊機器を使った散水検査の話をしましたが、

実際、そのような方が、 15万円をかけてでも雨漏りの原因究明を依頼するのですね。

(雨漏りの放置は住まいを傷める最も大きな要因ですので)

繰り返しになりますが「散水検査」は、費用はかかりますが大局的に見れば

効率的な修理をすることができるので、

工事をする方もされる方も、結局はお得な工事ではないでしょうか?

そして、何より工事の安心感が得られると思うのです。

 

まとめ

今後「雨漏り修理」は、15000円で散水検査を行い、きちんと雨漏りの原因をつきとめ

修繕工事のお見積りを提出し、ご納得いただいた上で工事させて頂くという流れになります。

雨漏り修理に関して、より満足度の高い工事を提供してまいりたいと思いますので

どうぞご理解くださいますようお願いいたします。

 

 

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