1mmの誤差が仕上がりを左右する!屋根職人の繊細な仕事
屋根リフォームや外壁工事に欠かせないのが「板金加工」。
特に窓サッシまわりや屋根の端部に使われる水切り板金は、見た目の美しさだけでなく、雨漏りを防ぐ重要な役割を担っています。
しかし、この板金作業、実は想像以上に繊細で、現場ごとに大きく難易度が変わります。
今回は、そんな「板金加工の大変さ」と「素材の特徴」「施工時の注意点」について、現場職人の声をもとに解説します。
現場ごとに違う“寸法との戦い”

板金加工で最も大変なのは、すべての現場で寸法が違うということ。
同じメーカーのサッシを使っていても、取付位置や下地の状態、外壁の厚みなどによってミリ単位で誤差が出ます。
職人は、現場でその都度採寸し、ミリ単位で正確に加工していきます。この微妙な調整こそが、屋根板金職人の腕の見せどころです。
寸法を間違えると、雨水が正しく流れず雨漏りや腐食の原因になってしまうため、強引な取付けは厳禁。見えない部分こそ、慎重さと経験が問われる工程なのです。
一発勝負の金属加工 ― やり直しがきかない世界

板金で使われる金属は、主にガルバリウム鋼板やステンレスなどの薄い金属板(約0.35mm厚)。この素材は軽くて丈夫ですが、一度切ったら元に戻せないという特性があります。
つまり、現場で加工して「合わなかった」となれば、その材料は使えません。
新しい材料を取り寄せて再度加工し直す必要があります。
だからこそ、職人には、寸法の正確さ=材料ロスを防ぐ技術力が求められています。1枚の金属板を切る瞬間まで、頭の中で何度も完成形をイメージし、慎重に手を動かしています。
手の力と感覚が頼り ― 機械ではできない精密加工

板金加工には、金属を曲げる「折り曲げ機」を使います。
現場では、職人が手の力加減だけで最終調整を行うこともあります。
薄い板を扱うため、少し力を入れすぎるだけで形が変わり、寸法も狂ってしまいます。
この「微妙な感覚」は、図面では再現できない、まさに経験の積み重ねから生まれる技ですよね。

また、金属は曲線(カーブ)の加工は非常に難しいもの。そのため、カーブ部分や複雑な形状の箇所では、シーリング(防水コーキング)で仕上げを行います。この作業は“シーリング職人”という専門の職人がいるほど繊細な作業です。板金とシーリングも、どちらも正確に仕上げることが美しい仕上がりを左右します。
とくに大きな屋根や長尺板金のつなぎ目は、一見目立たない部分でも、雨漏り防止・見た目の美しさの両方が求められる高度な工程です。
ーー板金職人の世界では、いくら器用でも経験がものを言います。
「現場はやっぱり経験。60年やっても学ぶことがある」と語るベテランもいます。
1mmの誤差が雨漏りにつながり、力の入れ方ひとつで仕上がりが変わる。そんな繊細な世界を支えているのが、職人たちの経験・勘・誇りです。
板金加工は、ただの金属細工ではなく、住まいを雨や風から守るための“防水技術の結晶”。
建造では、だからこそ職人さんを大切にしています!
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