スタッフブログ
「重ね張り」vs「塗装」
前回は、金属サイディングによる「外壁重ね張り」についてのお話でした。
「重ね張り」は「塗装」と比べると工事価格は高いのですが、
長い目で見ると、メンテナンス費用はお得と言われています。 さぁ、何故でしょう??
今回は、そんなお話です。 それは・・・
ズバリ!! 金属サイディングは「フッ素焼付塗装」なので色あせしにくいからです。
↓ ↓ ↓ 紫外線を当て色あせを見る試験です。
一目瞭然!一般的な塗装(ポリエステル塗装)だと10年未満で色あせが見られますが
「金属サイディング」のフッ素焼付塗装では20年相当も色あせはほとんど見られません。
また実際の建物でも、約15年間に渡り、比較した写真があります。 ↓ ↓ ↓
色あせの差はこの通り。・・・つまり「塗装」では3回も塗り替えが必要な所
「金属サイディング」の「重ね張り」では1回で済みます。
長い目で見ると、費用においても、煩わしさにおいても、絶対お得! ということです。
こんなイメージでしょうか。
ただし必ず5~7年で塗装するかと言うと、中々微妙です。
けれど…。でも例えば20年で考えて、同じ位のメンテナンス費用だとしたら、
遮熱や断熱などの快適性能が高まり、加えてわが家の外観がグレードUPするのなら、
一考の余地はあると思うのですが・・・ いかがでしょう?
まとめますね。
「重ね張り工法」は「金属サイディング」との組み合わせで価格は高いけれど、
それ以上の価値ある優れた外壁リフォームが可能となりました。
外壁リフォームと言うと「塗装」が一般的ですが、こんなリフォームもあることを是非お伝えしたいと思いました。
屋根や外壁などのリフォームは、材料や技術の向上で、年々進化し、
ただ見映えをよくするだけでなく、例えば、耐震リフォームや、
夏の2階のもわぁ~とする暑さを和らげる遮熱リフォームなど、
色々な付加価値の付いた様々なリフォームが考え出されています。
私達施工店も、新しい情報の収集や技術の習得に一生懸命ついて行こうと、日々頑張っております。
屋根や外壁のリフォームサインとは
「屋根を葺き替えよう」 「外壁をリフォームしよう」
そんなことを考える時ってどんな時でしょう。
雨漏りがする、外壁が汚くなった、などなど様々な理由があると思います。
屋根については、瓦が割れていたりズレがあったり、
雨漏りしたりなど、わかりやすい理由があると思いますが外壁の場合はどうでしょう?
外壁がサビたり、汚れたり、ヒビが入って傷んでいる…
このようなわかりやすい症状の他に、「触ると手に白く付く」ということがあります。
このように外壁を触ると手に白くつく現象を「チョーキング」と言います。
雨や風、熱や紫外線などにより塗装された表面が劣化し、白く粉っぽく浮いてしまう現象です。
このチョーキングが出てしまったら、塗装やリフォームをするサインの一つです。
そろそろ外壁リフォームや塗装時期かな?と思われる方は
汚れや見た目だけでなく、外壁を触って確かめてみてくださいね。
外壁リフォーム、重ね張(カバー)工法
家の外まわり…みんな こんな事思っているようです。
住まいの外まわりと言っても思いは様々。「きれいにしたい」「傷んだ所を直したい」「費用は?」などはもちろんのこと、
ただきれいにするだけでなく「全く違う外観」や冷暖房といった「快適性」さらに「耐震」など、たくさんのご希望がありますね。
屋根材や外壁材の性能の進歩や施工技術の向上などから、様々なご希望を叶えるリフォームができるようになりました。
そんな中から、今回は外壁の「重ね張り工法」についてお伝えします。
「金属サイディング」
まず押さえておきたい事は「(外壁)重ね張り工法」とは、名前のとおり今ある外壁の上に
新しい外壁材を重ねて張っていく施工方法のことです。重ねて張るので、新しい外壁材は軽くなければなりません。
なぜなら、重いと、建物に負担がかかり、強風や地震の時など揺れが大きくなってしまい危険だからです。
軽い外壁と言えば、成型角波や金属サイディング!
成型角波はもうお馴染み、ガルバリウム鋼鈑を凸凹に成型したものですね。
「金属サイディング」も、また成型角波と同じガルバリウム鋼鈑を凸凹に成型したものなのですが、
大きな違いは、断熱材と見た目です。
見た感じは、まるで本物の石や木や、レンガ…etc ↑ ↑ ↑ とても金属とは思えない風貌です。
断熱材は、こんなふうに接着しています ↓ ↓ ↓
持ってみるととても軽いので「あッ!金属なんだ」ってそんな感じです。
それから、細かい事かもしれませんが、「釘頭」が見えません。
こういう細部が、仕上がりの美しさや高級感につながるのですね。
「重ね張り工法」特徴
まず良い点から。
うすうすお気付きかもしれませんが、低コストで経済的です。
「重ね張り」は今ある外壁をはがさいで重ねて張るので、はがす手間も、ゴミも少なくて済みます。
工事期間も短く、剥がして張る工事と比べると、その分費用もおさえることができます。
外壁をはがさないことで得する事はまだあります。住みながら工事できます。
壁を壊さないので、さほどホコリもたちません。
お隣さんにもあまりご迷惑をかけずに工事ができるので安心ですね。
それから最大の長所だと思うのは、「住まいを一新」できることです。大変身!!!
思い浮かべてみてください。例えば今までベージュ一色だった外観が、木とレンガ調のお洒落な住まいに大変身してしまうのです。
一般的な「塗装」では印象までをも変えるのは、ちょっと難しいですよね。
それでは「短所」は?
「重ね張り工法」は良いこと尽くめで短所はないの? って言われれば…残念ですが、もちろんあります。
まず、第一に、「胴縁(下地)」+「金属サイディング」で、壁が厚くなるので、複雑な形状の外壁にはきれいに張れません。
凸凹とした細部が、どうしてもゴツくなってしまいます。
あと、「塗装」と比べると、工事価格が2~3倍ほどかかってしまいます。
「剥がして張る」ことに比べれば、先に述べたように低価格なんですけどね。
もっとも、「重ね張り」や「剥がして張る」ことと「塗装」を比べるのは、ちょっと酷な感じもしますが・・・
だって「重ね張り」や「剥がして張る」のは、外壁が新品になるのですから・・・
けれど、百歩譲って、「塗装」VS「重ね張り」や「剥がして張る」を比べてみると、
長い目で見ると、メンテナンス費用はお得と言われています。というのも…
なぜ、お得か?? 長くなってしまいましたので、また次回・・・
瓦屋根から金属屋根へ その②
前回は、屋根の重さが気になって、重い瓦屋根から、軽い金属屋根にリフォームされたお話でした。
エバールーフ」という、屋根の端から端まで、継ぎ目がなく、費用対効果抜群!の
横葺きの水平ラインがスッキリした美しい屋根に葺き替えたお話でしたね。
今回は、「エバールーフ」以外にも、優秀な軽い屋根材がいっぱいあるのでそのお話です。
《横葺き断熱屋根》
「エバールーフ」によく似た、シャープな横ぶきの屋根材です。
大きな違いは屋根材の裏に断熱材が裏打ちされていることと、一枚の大きさが2m前後に決まっていることです。
なので「エバールーフ」に比べ、断熱や遮音性能に優れています。「エバールーフより少々価格は高いです。
色々なメーカーが、断熱材や塗料、形状などに、様々な工夫を凝らし、より高性能な屋根材を目指しています。
種類や色も豊富で、カラーベスト屋根のカバー工法用の屋根材として使われることも多いです。
重さは瓦の 1/10 です。
《かわら455》
見た目は日本瓦そっくりですが、何とガルバリウム鋼鈑製の金属屋根です。
なので重さは日本瓦の1/10以下です。波状なので通気性がよく、熱気や蒸れを逃します。
棟瓦や軒先の面戸といった部材も用意されているので、本格的な和風住宅の入母屋にも対応できます。
屋根材一枚の幅は45、5センチで、屋根のてっぺんの棟から軒先まで継ぎ目なしで仕上げることができます。
《ROOGA・ルーガ》
瓦屋根は重いから地震が心配だけれど瓦屋根の重厚感は捨てがたい…。
KMEWのROOGA(ルーガ)は「厚くて、軽い」屋根材です。厚さは瓦と同じくらいの 25ミリなのに、重さは半分以下です。
波型で和風の「雅(みやび)」と、石を割ったような風合いの「鉄平(てっぺい)」の二種類あります。
どちらも、一枚を4本のビスで固定するので、強風にも強く、また木槌で叩いても割れない強さも兼ね備えています。
最後に、昭和56年以前の建物は、耐震基準の改正前の建物なので地震に弱いです。(阪神淡路大震災の教訓です。)
屋根は軽ければ軽いほど地震に強いのですが、
それは、瓦が重くてつぶれるというよりも、重い屋根だと大きく揺れて、壁と柱などが耐えきれず倒れてしまうのだそうです。
反対に軽い屋根だと揺れが小さくて済むので倒れにくく、万一倒れてしまうようなことがあったとしても、
倒れるまでに時間がかかるので逃げる事ができるのです。
屋根を軽くしただけですべて解決するのは難しいですが、
屋根の軽量化は、特に築年数の古い土葺きの瓦屋根の場合はとっても効果があるということはわかっています。
瓦屋根から金属屋根へ
当社では年間、大小合せ500件以上の工事を施工させて頂いております。
そんな中から、今回は瓦屋根から金属屋根への 施工事例をご紹介いたします。
【施工前】
長年、屋根の重さが気になっていたそうで、
雨漏りや特にひどい老朽化があったわけではありませんが、やはり地震は気になるとのこと。
【施工後】
瓦を降ろし、サビに強いガルバリウム鋼鈑製の「エバールーフ」という金属屋根を新しく葺きました。
(エバールーフについては後で詳しくご紹介しますね)
写真ではわかりづらいのですが、屋根の重さは1/10以下、とても軽い屋根になりました。
軽い屋根は、地震の時揺れが小さくて済みます。
それでは工事の詳細です。 順を追って説明しますね。
①瓦・土降ろし
現在葺かれている瓦と、瓦の下の「土」を降ろします。家や下地を傷つけないよう一枚一枚手降ろしです。
途中で雨が降ってきたら大変なので、瓦降ろしの時は職人さん総出です。手間のかかる作業です。
さらに、もしも「土」の下の野地板が傷んでいた場合を考え、
すぐ直せるように、大工さんにも手伝ってもらっています。
余談ですが、現在では瓦を葺く場合でも「土」は使いません。
昔は瓦のサイズや形等にばらつきがあったため「土」は瓦のガタつきを防いだり、瓦の隙間から雨水が侵入した時、
雨水を吸収し、天気の良い日に蒸発させたりする役目があったそうです。
また断熱にも一役かっていたので「土」は欠かせない存在だったとのこと。
②下地つくり
瓦と土の撤去を終えたら下地を作ります。
傷んだ部分を補修して、新たに合板を貼ります←(手前1階屋根部分)
その合板の上に「ルーフィング」という防水シートを貼ります。←(2階屋根緑色部分)
ルーフィングは、万一雨水が侵入しても、このルーフィングで家の中に入れないようしっかり守る役目です。
③新しい屋根材を施工
下地ができたら、さあ本番!新しい屋根の施工です。
同時に、せっかく足場を組んだので、雨どいも新しく交換しました。
足場を外して完成です。瓦とよく似た色のエバールーフで葺いたので、とてもよく馴染んでいます。
とても軽い屋根(1/10)になって、安心ですね。
エバールーフの特徴
「エバールーフ」は、サビに強いガルバリウム鋼鈑製の屋根材です。
横葺きの水平ラインがスッキリした美しい屋根に仕上げてくれます。
洋風・和風どちらの住宅にも良く似合います。
最大の特徴は屋根の端から端まで、継ぎ目なく一枚の屋根材で葺くことができることです。
継ぎ目が無いので雨漏りのリスクがとても少ないです。
(とは言うものの、大きな屋根の場合は継ぎ目を入れます。
エバールーフは、ガルバリウム鋼鈑の平板を成型機に通して成型するので、
論理上は何メーターでも制作可能なのですが、金属板の温度差による伸縮や
あまりに長いと運搬できないので、通常は最も長くて7~8m位で施工します。
今回は、継ぎ目なしで施工しました。)
また継ぎ目が無いことに加え、屋根材どうしが、ぴったりと合うようにはめ合わせる篏合(かんごう)構造なので防水性能はバッチリです。
さらに、1平方メートル当り約11本ものビスで固定するので強風にも強くて安心です。
しつこいですが、屋根の重さが瓦の1/10と、とても軽いので建物に負担がかからず、
地震の時は揺れが小さくてすみます。
そして、ガルバリウム鋼鈑を成型機に通して加工するだけ…というとてもシンプルな製作方法なので低価格です。
費用対効果抜群!というわけです。
色も豊富で、横葺きシリーズの最高ヒット商品と言われるゆえんもうなづけます。
けれど、短所もないわけではありません。
金属屋根の宿命ですが、雨音がうるさいことや、断熱性です。
特に下屋根の場合は窓が近くにあったりするので注意が必要です。
「雨が降ってきたのがすぐわかって便利」と仰る方もみえますが、やはり音に敏感な方は気になるかもしれません。
解決策としては、防音材や断熱材などの併用や、内窓の取付けなどが効果的です。
また、屋根材自体に断熱・遮音対策として裏打ち材が施されたものや、
他にも色々ありますので、また次回ご紹介いたします。